受理日:2020年09月07日
雑誌名: Endoscopy
市販のマルチクランプを活用した新しい内視鏡固定法に関する報告がacceptされました。ESDでは、不安定な状況下で右手を内視鏡から離してナイフを操作すると、安定した視野を確保することが難しくなるという課題があります。これまでにも様々な工夫やデバイスが紹介されていますが、操作が煩雑であったり、適応できるナイフが限られていたりするため、しばしば介助者に内視鏡を支えてもらう必要がありました。そこで我々は、この問題を解決するために、市販のマルチクランプを利用したシンプルかつ汎用性の高い固定法を開発し、報告しました。
日本や東アジアで広く行われている大腸ESDを欧米や世界に普及させる上で、この clamp technique と、我々が以前に報告したハサミ型ナイフを用いた paper cutting technique が大きな役割を果たし得ると考えています。