受理日:2020年07月18日
雑誌名: ACG Case Reports Journal
本症例は、大腸ESD後潰瘍に対して有用とされる「Endoscopic string clip suturing method」を施行中、縫縮用の糸をループカッターで切断しようとしたところ、糸がカッターの刃に噛み込んでしまい、切断できなくなったケースの動画です(https://doi.org/10.14309/crj.0000000000000470)。
特に盲腸からS状結腸にかけてこのようなトラブルが起きた場合、即座に有効なリカバリー手段を講じるのが難しく、安全かつ確実に縫縮を完了させるための新たな手技の必要性を痛感させられました。
この経験をもとに、より柔軟で再現性の高いアプローチとして、ループを2重構造にした「double-loop clips technique」を考案し、Endoscopy および Gastrointestinal Endoscopy にて報告しました。